足を組んで座ることが骨のバランスに及ぼす影響

バランス

何気なく座った状態で足を組むこともあるかと思います。足を組んで座る姿勢がカラダのバランスに及ぼす影響について本日はまとめてみました。良く足を組む人は是非とも読んでみてください。足を組む癖は、単なる『姿勢の悪さ』ではなく、骨盤の歪みを体が補正しようとする『代償動作(逃げ道)』である可能性が高いです。無理に直そうとする前に、なぜ組んでしまうのかの仕組みを知り、根本からアプローチしましょう。

足を組むとは?

足を組むことは日々の生活のなかでよくある動作だと思います。

この足組みがカラダのバランスにどのように影響を及ぼすのか?

全身に影響を及ぼす可能性がある動作なんです。

足を組む動作が全身に及ぼす影響

足を組む習慣は姿勢アライメントに影響を与える可能性があります

そして骨盤の歪みは全身の姿勢の歪みに繋がる可能性があります。

下の図が足を組んだ時の姿勢の崩れとなります。

一般的には組んだ足の上側になっている足側の骨盤が前方に回転しやすくなります。

そして上側の足側の骨盤が拳上対応となり、腰椎の側屈が生じてしまいます。腰椎側屈は上側の足と反対を凸として側屈となります。

上の図の場合は腰椎は右凸の側屈対応ということになります。

左脚を上側に足を組んだ場合

  • 骨盤 ⇒ 左前方回旋・左拳上 
  • 腰椎 ⇒ 右凸側屈

右脚を上側に足を組んだ場合

  • 骨盤 ⇒ 右前方回旋・右拳上 
  • 腰椎 ⇒ 左凸側屈

結果として骨盤と腰椎の骨のバランスに左右差が生じる可能性があります。

骨盤の歪みが姿勢のバランスに及ぼす影響

足を組むと骨盤の拳上が生じる可能性があります。

そのため、座った状態で足を組むと重心の左右差が生じる可能性があります。

  • 骨盤の拳上 ⇒ 反対側へ重心が移動
  • 右足を上に組む ⇒ 骨盤右拳上 ⇒ 重心:左
  • 左足を上に組む ⇒ 骨盤左拳上 ⇒ 重心:右

つまり左右の重心の非対称性が起こってしまうため、いつも同じ側の足を上に組むと重心の左右バランスの崩れが生じやすくなる可能性があります。

重心については以下の記事でもまとめております。地球上でバランス良く生きるためには重心について一度知っておくことは大事だと思っております。

重心の左右差がカラダのバランスに及ぼす影響

座位での重心の左右差が生じてしまうとカラダのバランスに影響を及ぼす可能性があります。

下にまとめたような症状が発症する可能性があります。

  • 重心がある側の坐骨神経痛が生じる可能性がある
  • 背中の筋肉の左右差が生じる:重心がある側の背中の筋肉が伸張され反対側が短縮
  • 頸部の筋肉の左右差が生じる:重心がある側の頸部の筋肉が短縮され反対側が短縮
  • 腹部の筋肉の左右差が生じる:重心がある側の腹部の筋肉が伸張され反対側が短縮

重心がある側の坐骨神経痛が生じる可能性がある

重心がある側の坐骨神経がより圧迫されてしまいますので、常にどちらかの足を組む傾向がある人は坐骨神経痛が生じる危険性があります。左右どちらか一方の脚だけ痺れる人は一度姿勢のバランスも検討してみるといいかもしれません。

  • 右足を上に組む人 ⇒ 重心が左へ ⇒ 左の坐骨神経に負担が生じやすい
  • 左足を上に組む人 ⇒ 重心が右へ ⇒ 右の坐骨神経に負担が生じやすい

足を組む癖がない人でも、左右どちらかの脚にしびれなどが生じている場合には骨盤の歪みが生じている可能性があります。

是非とも骨盤の歪みを改善してバランスのよいカラダをめざしましょう。

骨盤の歪みとその改善方法については以下の記事でまとめております。

背中の筋肉の左右差が生じる:重心がある側の背中の筋肉が伸張され反対側が短縮

腰椎の側屈が生じるということは、背中の筋肉の左右差が生じます。

具体的には背中の脊柱起立筋と腰方形筋の左右差が生じます。

脊柱起立筋も腰方形筋も背中の筋肉の中で重要な筋肉となります。

脊柱起立筋の左右の筋肉のバランスに影響を及ぼす可能性があります。

  • 右足を上に組む人 ⇒ 右脊柱起立筋の短縮 ⇒ 左脊柱起立筋の伸張
  • 左足を上に組む人 ⇒ 右脊柱起立筋の伸張 ⇒ 左脊柱起立筋の短縮

腰方形筋の左右の筋肉のバランスにも影響を及ぼす可能性があります。

  • 右足を上に組む人 ⇒ 右腰方形筋の短縮 ⇒ 左腰方形筋の伸張
  • 左足を上に組む人 ⇒ 右腰方形筋の伸張 ⇒ 左腰方形筋の短縮

背中の筋肉のバランスの崩れは腰の違和感や腰痛に繋がる危険性があるため是非とも気を付けてください。

背中の筋肉のバランスの崩れの確認方法や調整方法は以下の記事でまとめております。

頸部の筋肉の左右差が生じる:重心がある側の頸部の筋肉が短縮され反対側が短縮

背中の筋肉以外にも頸部の筋肉の左右差が生じる危険性があります。

頸部の筋肉の左右バランスの崩れは肩こりや偏頭痛に繋がる危険性もあります。

  • 右足を上に組む人 ⇒ 右肩甲挙筋の伸張 ⇒ 左肩甲挙筋の短縮
  • 左足を上に組む人 ⇒ 右肩甲挙筋の短縮 ⇒ 左肩甲挙筋の伸張

首の動きが左右異なる場合や肩こりなどがある場合には左右の頸部の筋肉のバランスが崩れている可能性があるので確認してみてください。

腹部の筋肉の左右差が生じる:重心がある側の腹部の筋肉が伸張され反対側が短縮

腹部前面筋にある腹筋群の左右バランスが崩れてしまう可能性があります。

腹筋群の左右バランスの崩れは全身に影響を及ぼす可能性もあり注意が必要です。

また呼吸機能にも影響を及ぼす可能性がありますので是非とも左右の腹筋群のバランスを整えてバランスの良い生活を目指しましょう。

足を組まずに座るための3つのステップ

座面の高さをチェック: 足がしっかり地面につく高さになっているか(膝が股関節より少し低い、または同等の高さ)。

骨盤を立てる意識: 坐骨(お尻の骨)の尖った部分を座面に突き刺すイメージで座る。

定期的なリセット: 20〜30分に一度、一度立ち上がるか、姿勢を大きく崩してリセットする。

Geminiにて作成

座りながらできる、足組みたくなる衝動を抑えるストレッチ(足首回しや膝の屈伸など)も試してみてください。

Geminiにて作成

最後に

今回は足を組んで座ることが全身の骨や筋肉のバランスに及ぼす影響についてまとめてみました。何気なく足を組んでしまう人は骨盤の歪みが生じて全身の骨や筋肉のバランスが崩れてしまい、腰の違和感や肩の違和感などの症状が出現する危険性があります。是非ともバランスの良い座り方でバランスの良い人生を送ってください。

「本記事は医師による診察に代わるものではありません」

「ご自身の姿勢のバランスが気になる場合や、すでに筋肉に痛みがある場合は、自己判断せずにお近くの整形外科や理学療法士にご相談ください」

姿勢や骨のバランスの崩れに関して質問等がある場合には下記のお問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

参考文献

・Neumann DA.
Kinesiology of the Musculoskeletal System

・日本理学療法士協会
https://www.japanpt.or.jp/

・PubMed
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/

・厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/

・日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/

Shumway-Cook A, Woollacott MH.
Motor Control: Translating Research into Clinical Practice

この記事の執筆者

バラウンサー

理学療法士
臨床経験20年

整形外科領域を中心に、
姿勢評価・運動療法・身体機能改善に従事。

本記事は臨床経験および公的機関・学術論文の情報を参考に作成しています。

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