「左右で体の使いやすさが違う」
「片側だけ疲れる」
そんな悩みがある人は、筋肉のバランスが崩れている可能性があります。
本記事では、筋肉バランスの左右差が起こる原因と、日常でできる改善方法をわかりやすく解説します。
筋肉のバランスが悪いとはどういうことかを知ることで、筋肉のバランスを良い状態に保ち、バランスの良い姿勢でバランスの良い人生を歩みましょう。
前回が前後の筋肉のバランスの崩れについて話したので、本日は左右の筋肉の崩れについて話したいと思います。実は左右の筋肉の崩れは若い人からご高齢の人まで、幅広い年齢の方にあてはまる筋肉のバランスの崩れになりますので是非とも最後まで読んでみてください。
バランスの良い筋肉とは?
地球の重力に対してバランスの良い姿勢を保てる状態の筋肉がバランスの良い筋肉となります。
バランスの良い姿勢は下の図のような理想的なアライメントの姿勢となります。この姿勢を保てる状態の筋肉がバランスの良い筋肉となります。
姿勢のバランスの基礎知識については以下の記事でまとめております。
地球の重力からバランス良く姿勢を保ってくれる筋肉がバランスの良い筋肉です。

バランスの良い筋肉とは重心が真ん中にあります。つまり右足も左足の筋肉のバランスが左右同じということです。上半身の重心も真ん中にあるということは、背中とお腹の筋肉のバランスも左右同じということです。
以下の記事で筋肉のバランスが良いとはどういうことかについてまとめています。
筋肉のバランスが悪いとは?(左右差)
筋肉のバランスが悪いとは、左右で筋肉の強さや使い方に差がある状態を指します。筋肉のバランスが悪い時、身体には「代償作用(ある場所をかばうために別の場所が過剰に働く)」という現象が起こります。
例えば、お尻の筋肉が弱くなると、腰の筋肉が過剰に頑張りすぎて腰痛を引き起こす
腰の筋肉が頑張りすぎている原因が下半身の筋肉に影響がある場合が臨床ではよく経験します。
他に筋肉の左右のバランスが崩れている人に多い症状としては以下のような状態です👇
- 右足ばかりで立ってしまう
- 片側だけ肩こりが強い
- 片脚だけ疲れやすい
このような状態が続くと、姿勢の崩れや痛みにつながることがあります。
バランスの悪い筋肉とは地球の重力に対して、バランスの悪い姿勢を構築してしまった筋肉となる可能性があります。
カラダの左側にある筋肉と右側にある筋肉が大きく左右活動が異なってしまうとバランスの良い姿勢であるカラダの真ん中に重心を保つことが難しくなります。

この図のアライメント異常の人の姿勢のバランスは下半身重心は真ん中ですが、上半身重心が大きく左側にくずれてしまっています。
上半身が左に崩れてカラダの重心が左に崩れた場合の筋肉の崩れは?
背中の脊柱起立筋群(背筋)とお腹の腹部前面筋群(腹筋)の左右バランスの崩れが生じやすいです。
足の重力を支える筋肉は右よりも左の足の筋肉にストレスが加わりやすいです。
反対に右の足の筋肉は弱くなりやすいです。

また、背骨を支えるための左右の筋肉のバランスが崩れてしまう為、長期的にそれが続く場合には、背骨のバランスも崩れてしまう場合が多いです。
そして腰背部の違和感や痛みや肩こりや偏頭痛につながる場合も多いんですね。
長期的にこのような筋肉のバランスが続くと、足の筋肉の太さも左が太くなりやすく、右が細くなってしまうことになります。
自分自身の左右の筋肉のバランスチェック方法
自分自身で左右の筋肉のバランスをチェックする方法を話させていただきます。左右の筋肉のバランスの崩れが気になった方は確認してみるといいかもしれません。
- 左右の抗重力筋の活動状態を確認する
- 片脚立位をしてみて左右の違いを確認する
- 体を横に傾けるか、ひねってみて左右の違いを確認する
1.左右の抗重力筋の活動状態を確認する
一日の終わりの夜に筋肉の疲れ具合を確認して、どっちかの背中やお腹や足の筋肉に疲労がないか確認します。ストレスが加わっている場合には、その筋肉の疲労がある場合が多いです。いつも同じ筋肉が疲労している方は要注意です。一度、自分の姿勢のバランスを見直してみるといいかもしれません。
夜にふくらはぎの筋肉である、下腿三頭筋に筋肉痛が生じる方で、いつも同じ側の足に症状がでている場合には左右の筋肉のバランスが崩れている可能性があります。いつも背中の筋肉の片側だけが重苦感がある人も要注意です。
2.片脚立位をしてみて左右の違いを確認する
転倒に注意して片足立ちをしてみて左右の違いを確認すると左右の筋肉のバランスを確認しやすいです。たとえば左足で立つ時よりも右足が立ちやすい場合には、カラダの重心が右側に崩れている場合が多く、足の筋肉は右側がストレスが加わっていて、左側の筋肉が弱い場合多いです。片足立ちの立ちやすさが左右大きく異なる場合には、ふとももの前側の筋肉とふくらはぎの後ろ側の筋肉に左右の筋肉のバランスが崩れている場合が多いです。
3.体をひねってみて左右の違いを確認する

体を傾けたり、ひねったりして左右の違いを確認します。たとえば上の図のように右に体を傾けた時に左側の腹筋と脊柱起立筋がストレッチされますが、これを左右実施してみて、行いやすい側と筋肉の伸張感を確認します。
左がやりにくい場合や右側の筋肉の伸張感が強い→右の筋肉が伸びにくい状態となっている⇒抗重力筋である右側の腹筋か背筋の筋肉にストレスが加わっている
右がやりにくい場合や左側の筋肉の伸張感が強い→左の筋肉が伸びにくい状態となっている⇒抗重力筋である左側の腹筋か背筋の筋肉にストレスが加わっている
その他の左右差チェック
- どちらかの片足立ちでぐらつく
- 片側だけ疲れる
- 肩の高さが違う
👉 2つ以上当てはまる人は要注意
まずは左右の硬さを触って確認する癖をつけましょう。
筋肉の左右差が起こる原因
① 利き手・利き足の影響
人は無意識に使いやすい側ばかり使います。
これにより筋肉の発達に差が生まれます。
② 日常生活のクセ
例えば👇
- バッグをいつも同じ肩にかける
- 片足重心で立つ
- 足を組む
これらが積み重なると左右差が強くなります。

以下の記事で荷物の持ち方がカラダのバランスに及ぼす影響についてまとめております。
③ 姿勢の乱れ
猫背や反り腰などの姿勢不良は、筋肉の使い方を偏らせます。
左右差があるとどうなる?
筋肉バランスの乱れは、以下の原因になります👇
- 肩こり・腰痛
- ケガのリスク増加
- パフォーマンス低下
特に運動をしている人は、フォームの崩れにもつながります。
改善方法
まずは関節の可動域を確保し、その後に適切な筋収縮を促す方法が負担がなく可能です。
① 弱い側を意識して使う
日常生活で「使っていない側」を意識しましょう。
例👇
- 反対の手で物を持つ
- 逆側の足に体重を乗せる
② ストレッチでバランスを整える
硬くなっている筋肉をほぐすことも重要です。
ストレッチの方法については以下の記事でまとめております。
③ 軽い筋トレを行う
左右差がある場合は、片側ずつ行うトレーニングがおすすめです。
例👇
- 片脚スクワット
- 片手ダンベル


自宅でできる筋トレメニューは以下の記事でまとめております。
筋肉のバランスを評価するプロが理学療法士なので一度セルフチェックで気になった方は相談に訪れてみてもいいかもしれません。
最後に
筋肉のバランスの左右差は、日常のクセから生まれます。
しかし、意識するだけでも改善は可能です。
まずは「自分の体のクセ」に気づくことから始めてみましょう。
筋肉のバランスが悪くなってしまうと姿勢のバランスも悪い状態となってしまい、バランスの悪い姿勢で生活することで人生のバランスも悪くなってしまいます。是非とも自分の筋肉のバランスをいい状態にして姿勢のバランスも良くして人生をバランスよく生きていただければ幸いです。自分の筋肉のバランスを知ることは、バランスの良い筋肉にするための第一歩ですので、是非とも自分やご家族の筋肉のバランスをみてあげて筋肉のバランスを知っていただければ幸いです。
次回は関節のバランスについて説明したいと思います。筋肉のバランスが悪くなると姿勢のバランスも悪くなり、関節のバランスにも影響を及ぼします。関節のバランスを理解することで、人生のバランスをより良く過ごすことができると思います。最後まで記事を読んでいただき誠にありがとうございました。皆様の筋肉のバランスが良くなることを心よりお祈り申し上げます。
「本記事は医師による診察に代わるものではありません」
「関節や筋肉の痛みが数日続く場合、または腫れや熱感を伴う場合は、必ず整形外科などの専門医を受診してください」
「2026年6月:最新の理学療法知見に基づき、内容を一部修正・追記しました」
参考文献
・Neumann DA.
Kinesiology of the Musculoskeletal System
・日本理学療法士協会
https://www.japanpt.or.jp/
・PubMed
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/
・厚生労働省 e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/
Shumway-Cook A, Woollacott MH.
Motor Control: Translating Research into Clinical Practice
この記事の執筆者
バラウンサー
理学療法士
臨床経験20年
整形外科領域を中心に、
姿勢評価・運動療法・身体機能改善に従事。
この記事は、臨床経験を持つ理学療法士が解剖学の視点で執筆しています。
▶ 運営者プロフィールはこちら▶https://balauncer.com/profile/








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