姿勢と関節と骨のバランス:肩甲骨と骨盤の関係性について

バランス

 皆さんこんにちは。本日は姿勢と関節と骨のバランスの中で、肩甲骨と骨盤の関係性についてまとめたいと思います。肩甲骨と骨盤は連動していることが多く肩甲骨の左右のバランスが崩れると骨盤のバランスも崩れやすく、骨盤のバランスが崩れると肩甲骨のバランスも崩れやすい場合が多いんです。この関係性について知っていると、良い姿勢を構築するのにも役立つので是非とも読んでみてください。

肩甲骨とは?

背中にある骨で特に肩関節の動きに関係している骨です。肩甲骨の左右差がある人が結構おります。そして肩甲骨の左右差がある人は姿勢のバランスが崩れている場合が多いです。背中にある肩甲骨は皮膚上からも触れますので、是非とも肩甲骨の左右差を確認してみてください。

そして、肩甲骨は背骨の胸椎という所に存在しております。そのため背骨の関節の動きにも関係しております。なので肩甲骨の左右差がある場合には胸椎の左右差を生じる場合もあります。

酷い人は側弯症という病気になっている人もいるので是非とも肩甲骨の左右のバランスを確認するようにお願いします。

背骨と肩甲骨の関係性

背骨の運動と肩甲骨の動きに関連性があります。肩甲骨の外転(背骨から外側に離れる運動)が起きると背骨の後弯(背中が丸くなる運動)が起こる。反対に肩甲骨の内転(背骨に肩甲骨が近づく運動)が起きると背骨の前弯(背中が伸びる運動)が起こります。

・肩甲骨 外転 ⇒ 背骨(胸椎) 後弯

・肩甲骨 内転 ⇒ 背骨(胸椎) 前弯

  肩甲骨 外転 胸椎 後弯         肩甲骨 内転 胸椎 前弯

以下の記事で関節の関連性についてまとめています。

肩甲骨と骨盤の関係性について

肩甲骨と背骨は関係性があるということは背骨の下にある骨盤も影響を受けることになります。具体的には肩甲骨の外転と骨盤の後傾(後ろに傾く運動)、肩甲骨の内転と骨盤の前傾(前に傾く運動)が生じます。

・ 肩甲骨 外転 ⇒ 骨盤 後傾

・ 肩甲骨 内転 ⇒ 骨盤 前傾

今までの肩甲骨と背骨と骨盤の運動の関係性については左右同時に起こった場合の話です。これは基本的に左右の姿勢のバランスが崩れる心配は少ない運動となります。

姿勢が崩れやすい問題は肩甲骨の左右差が生じている場合にバランスが崩れやすい運動となります。

左右の肩甲骨の異なる運動が背骨に及ぼす影響について

  1. 右 肩甲骨 外転 左 肩甲骨 内転 ⇒ 背骨(胸椎) 左回旋
  2. 左 肩甲骨 外転 右 肩甲骨 内転 ⇒ 背骨(胸椎) 右回旋
  3. 右 肩甲骨 拳上 左 肩甲骨 下制 ⇒ 背骨(胸椎) 左側屈
  4. 左 肩甲骨 拳上 左 肩甲骨 下制 ⇒ 背骨(胸椎) 右側屈

そして背骨の動きが生じるということは背骨の下にある骨盤も同様に動きが生じます。

  1. 右 肩甲骨 外転 左 肩甲骨 内転 ⇒ 背骨(胸椎) 左回旋 ⇒ 骨盤 右回旋
  2. 左 肩甲骨 外転 右 肩甲骨 内転 ⇒ 背骨(胸椎) 右回旋 ⇒ 骨盤 左回旋
  3. 右 肩甲骨 拳上 左 肩甲骨 下制 ⇒ 背骨(胸椎) 左側屈 ⇒ 骨盤 右下制 右側方移動
  4. 左 肩甲骨 拳上 左 肩甲骨 下制 ⇒ 背骨(胸椎) 右側屈 ⇒ 骨盤 左下制 左側方移動

なかなかややこしい単語が多くなったので一度言葉を整理したいと思います。

  1. 外転:からだの中心から水平移動する動き
  2. 内転:からだの中心に水平移動する動き
  3. 拳上:上に平行移動する動き
  4. 下制:下に平行移動する動き
  5. 左回旋:左方向に水平回転する動き
  6. 右回旋:右方向に水平回転する動き
  7. 左側方移動:左方向に平行移動する動き
  8. 右側方移動:右方向に平行移動する動き

左右の異なる肩甲骨の運動が姿勢に及ぼす影響

右 肩甲骨 拳上 左 肩甲骨 下制 ⇒ 背骨(胸椎) 左側屈 ⇒ 骨盤 右下制 右側方移動

姿勢のバランスの記事で説明したように、骨盤が右に側方移動している場合にはカラダのバランスである重心が右側に流れてしまいます。そのためカラダのバランスも崩れてしまうことになります。重心が右側に流れてしまうということは重力がより左より右側に加わってしまうということです。つまり右側と左側で力の加わり方が異なってしまうということになります。そのまま何年も過ごしていればそれだけカラダのバランスは崩れてしまい正常なバランスに戻すにも時間もかかってしまいます。

以下の記事で左右の姿勢のバランスの崩れについてまとめています。

地球の重力がカラダに与える影響については以下の記事でまとめています。

必ずしもこのような姿勢の歪みが生じるわけではありませんが、肩甲骨が拳上している側にカラダの重心が流れている場合が多いので一度自分や家族の肩甲骨の左右差を確認してみてはいかがでしょうか?

もしくは、健診などでちょっと背骨が歪んできてますなど言われた方は、肩甲骨の左右差が生じている場合が多いので、確認してみていただければ幸いです。

肩甲骨の左右差があった場合にどうすればいいの?

左右の肩甲骨の左右差が生じていたらどうしたらいいでしょうか?これには2パターンあります。

  1. 姿勢の歪みを調整してくれる治療院にいく
  2. 自分で歪みを調整する

基本的には上記の2パターンしかないです。

1.姿勢の歪みを調整してくれる治療院にいく

日本には姿勢の歪みを調整してくれる治療院があります。

  • 病院(整形外科があるところ)
  • クリニック(整形外科があるところ)
  • 整体院
  • 整骨院
  • カイロプラクティック
  • 鍼灸院
  • リラクゼーションサロン
  • パーソナルトレーナー
  • ボディメイクサロン

いろいろありますが注意点としては、しっかり姿勢のバランスを評価してくれることは当たり前ですが、それを分かりやすく説明してくれる所でないと意味がないです。自分の姿勢がどう歪んでいるのか、それはなぜなのかについて説明してくれるところをお勧めします。後は、1回の治療で治療前と治療後での治療効果を説明してくれるところでないとお勧めできません。1回の治療での効果を即時効果といいますが、本当に優秀な治療院は1回の治療で即時効果を患者さんに自覚させることができるはずです。

近くにいい治療院があるといいですね。もし近くの治療院が信頼できる治療院かどうか分からなかったらご連絡いただけましたらアドバイスさせていただきます。

2.自分で歪みを調整する

自分の姿勢のバランスを確認して自分でその姿勢のバランスを調整するのが一番いいと思います。治療院に行くお金も自分に使えますしね。まずは姿勢のバランスの確認方法について以下の記事を参考にしていただければ幸いです。

まずは自分の姿勢がどうなっているのかを知ることが一番大事です。肩甲骨の左右の高さに違いはないのか?骨盤は左右どっちかにずれていないか?背骨が歪んでいないか?それらを知るところから良い姿勢に調整することができると思います。

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上図の人のように右肩甲骨拳上で骨盤が右にずれてしまっていて背骨が左側屈している場合の歪みの調整方法としては、右肩甲骨を下制して背骨を右側屈させる姿勢矯正体操がおすすめです。肩甲骨拳上している側の拳上に作用する筋肉である僧帽筋(上部)や菱形筋、肩甲挙筋などが過度に緊張している場合には、その筋肉のストレッチも必要になる可能性はあります。反対に左肩甲骨下制筋が過度に働いている場合には左の僧帽筋(下部)、小胸筋などのストレッチが効果がある可能性もあります。また左脚自体が弱っていてカラダの重心が右に崩れてしまっていて、このようなバランスの姿勢となっている場合もありますので、その場合には左右の抗重力筋の筋肉のバランスを確認して左が右より弱化している場合には、筋力トレーニングも必要となるかと思います。そして環境のバランスの記事でまとめたように姿勢のバランスの崩れには環境が影響している場合も多いので一度生活環境について見直してみることも重要かもしれません。

いろいろな可能性で姿勢のアンバランスが構築されている可能性があるので、一つずつその可能性を検証していく作業が必要になってくるはずです。そのため、姿勢のバランスを自分で調整するにはちょっと知識と技術が必要となってくるんです。その知識と技術をこのブログで少しづつではありますが説明していきたいと思います。

以下の記事で環境が姿勢に及ぼす影響についてまとめています。

最後に

今回は肩甲骨と骨盤の関係性についてまとめてみました。肩甲骨は右側と左側にそれぞれあり、背骨の動きに関係して、その後骨盤の動きに関係しているため、肩甲骨の左右差がある人はかなり高い確率で背骨と骨盤のバランスが崩れている可能性が高いんです。是非とも自分やご家族の肩甲骨の左右差を確認してみて、もし左右のバランスが崩れている場合には良い姿勢のバランスに調整して良いカラダのバランスが良い状態で日々生活していただければ幸いです。

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