上半身の姿勢の歪みが全身に及ぼす影響

姿勢のバランス

今回は、上半身の姿勢の歪みが全身に及ぼす影響についてまとめてみました。多くの人が利き手があるので右手と左手は微妙に左右差が出やすく、それが全身に影響を及ぼす場合もあるんです。姿勢の歪みは全身の違和感にも繋がる危険性もあり、人生をバランス良く生きるのに大きな問題となってしまいます。是非とも最後まで読んでみてください。

利き手が全身に影響を及ぼす場合

利き手と非利き手の差が徐々に大きくなってきてしまうと全身のバランスに影響を及ぼす可能性があるんです。

まだ利き手と非利き手の差が少ない幼児期は全身のバランスに及ぼす影響はかなり少ないです。

利き手と非利き手の差が多い人ほど全身のバランスに影響を及ぼす可能性が高いということになります。

人生をバランスよく歩むことについては以下の記事でまとめております。

全身のバランスに影響を及ぼす可能性が高い人

  • 利き手と非利き手の握力が5㎏以上差がある人
  • 利き手を優位に使う仕事の人
  • 利き手を優位に使うスポーツが好きな人

上記の人は利き手と非利き手の差が大きくなりやすくなる傾向があり、結果的に全身のバランスに影響を及ぼす可能性があります。

握力の左右差が大きい人や、利き手と非利き手の有意性が異なるスポーツや仕事の人はカラダのバランスに影響を及ぼす可能性が高いので注意が必要です。

利き手と非利き手の差が大きい人の筋肉のバランス

利き手側の大胸筋の活動が優位となりやすいです。大胸筋は胸部にある大きな筋肉です。

大胸筋の作用 ⇒ 水平内転 (腕を胸の前で閉じる動作)

大胸筋が利き手側が優位になると利き手側の肩甲骨が外転位となります。

一方の肩甲骨が外転すると胸椎の回旋が生じます。

右利き ⇒ 右大胸筋優位 ⇒ 右肩甲骨外転 ⇒ 胸椎左回旋 ⇒ 脊柱起立筋 左短縮 右伸張 

左利き ⇒ 左大胸筋優位 ⇒ 左肩甲骨外転 ⇒ 胸椎右回旋 ⇒ 脊柱起立筋 右短縮 左伸張

利き手と非利き手の差が大きいと大胸筋の左右差が生じて結果として胸椎の回旋が生じてしまいます。

そして胸椎の回旋は全身の姿勢のバランスに影響を及ぼしてしまいます。

利き手と非利き手の差が大きくなると胸椎が捻れやすい状態になってしまうことが問題となります。

そして背中の脊柱起立筋という背骨を支えている重要な筋肉の左右のバランスにも影響を及ぼしてしまいます。

脊柱起立筋の左右のバランスとその調整方法などは以下の記事でもまとめております。

胸椎の回旋が全身に及ぼす影響

胸椎の回旋は全身の姿勢のバランスに影響を及ぼします。

胸椎の回旋は骨盤の回旋を引き起こします。

右利き ⇒ 胸椎左回旋 ⇒ 骨盤右回旋

左利き ⇒ 胸椎右回旋 ⇒ 骨盤左回旋

胸椎と骨盤の回旋は相対性となる場合が多いです。つまり相対的にすることで正中化を保とうとしております。これが大胸筋以外の筋肉の左右差にも繋がります。

胸椎と骨盤の相対性が筋肉のバランスに及ぼす影響について

右利きの場合は胸椎が左回旋で骨盤が右回旋の対応となるため、左右の足部に対して身体質量中心が異なります。

右利きの場合 右足 ⇒ 身体質量中心 前方 ⇒ 右下腿三頭筋活動優位 

       左足 ⇒ 身体質量中心 後方 ⇒ 左下腿三頭筋活動低下

左利きの場合 右足 ⇒ 身体質量中心 後方 ⇒ 右下腿三頭筋活動低下

       左足 ⇒ 身体質量中心 前方 ⇒ 左下腿三頭筋活動優位

下腿三頭筋はふくらはぎの筋肉で下半身の筋肉の中でも重要な筋肉です。

この筋肉が働かないと立って活動することは、ほぼ不可能です。それほど重要な筋肉です。

右利きの方は右の下腿三頭筋の活動が左側よりも優位になりやすく、左利きの方は左の下腿三頭筋の活動が右側よりも優位になりやすい傾向があります。

利き手と非利き手のバランスの確認方法

利き手と非利き手のバランスが全身に影響を及ぼしているかどうかの確認方法についてまとめておきます。今回は体幹回旋と足関節背屈の2つの方法についてまとめます。

  • 体幹回旋方法
  • 足関節背屈方法

体幹回旋方法

座った姿勢で左右に身体を捻じります。立った状態だと股関節や骨盤の回旋も生じてしまう為、胸椎の回旋を確認するためには座った姿勢がベターです。

左右に捻じり動作を実施してみて、どちらかが行きにくい側がないかどうか、背中の筋肉の突っ張り具合などを確認します。

右に捻じりにくい場合 ⇒ 胸椎:左回旋 ⇒ 左側の背中の筋肉が優位 ⇒脊柱起立筋左短縮右伸張

左に捻じりにくい場合 ⇒ 胸椎:右回旋 ⇒ 右側の背中の筋肉が優位 ⇒脊柱起立筋右短縮左伸張

姿勢のバランスが良い状態とは左右に同じくらい回旋が行えて、背中の筋肉のツッパリ感も同じくらいな状態の場合を指します。

是非とも確認してみてください。

足関節背屈方法

下腿三頭筋の左右のバランスを確認する方法です。

足関節を背屈すると下腿三頭筋が伸ばされます。基本的に筋肉の活動が優位な方が伸びにくい場合が多いので背屈が制限される傾向があります。それか、ふくらはぎの伸張感が大きいです。

下図のように両足首を背屈(つま先を上に挙げる)させて、下腿三頭筋を伸張させます。この時、の左右の背屈に差がないかどうか、下腿三頭筋の筋肉の突っ張り感に差がないかを確認します。

右足の背屈がやりにくい ⇒ 右の下腿三頭筋が優位 

左足の背屈がやりにくい ⇒ 左の下腿三頭筋が優位

大胸筋や脊柱起立筋同様に下腿三頭筋の左右差が生じている場合には優位になっている側の筋肉を適宜ストレッチして筋肉のバランスを調整するといいです。

利き手と非利き手の差を防ぐためにおすすめのスポーツなど

利き手と非利き手の左右差を予防することが全身のバランスの崩れを予防することに繋がります。

そのためのおすすめのスポーツなどを紹介したいと思います。

ポイントとしては左右の手をバランスよく使用する運動があるかどうかです。

  • 水泳
  • ピアノ

水泳

水泳は利き手と非利き手の左右差を予防して全身のバランスを整えるためにも大変お勧めなスポーツです。

種目としては、どれでも大丈夫ですがクロールだけは呼吸方法がどちらかに傾く場合が多いので、左右交互に実施することでカラダのバランスの崩れを予防することができます。

ピアノ

ピアノも左右のバランスを整えるためにお勧めの動作となります。

またピアノをすることで、脳の活性化を図ることができるのでカラダのバランスを整えるだけではなく認知機能低下の予防や記憶力向上などの効果も期待できます。

是非ともお子さんの習い事を何にするか迷った場合の候補として水泳とピアノを検討いただきたいと思います。

利き手と非利き手の左右差を防ぐための大胸筋ストレッチ

利き手と非利き手の左右差を防ぐためにも、まずは大胸筋のストレッチがお勧めです。

入浴後の筋肉が伸張されやすい状態の時などに大胸筋のストレッチをするとカラダのバランスの崩れを予防することが可能となります。

下図のように立位もしくは座位で、背中の後ろで両手を組んで、お尻の後ろの下側に斜めに手を引っ張ってあげてください。

大胸筋がしっかり伸張されるまで引っ張ります。

呼吸を止めないでストレッチをしてください。

大胸筋以外の脊柱起立筋や下腿三頭筋も左右差が生じている場合にはストレッチをして筋肉のバランスを調整することをおすすめします。

最後に

利き手と非利き手の差が大きくなると大胸筋の差が生じ、そこから胸椎の捻れが生じて全身の姿勢のバランスや筋肉のバランスに影響を及ぼしてしまいます。是非とも、自分やご家族の大胸筋や胸椎の捻れを確認してバランスの良いカラダを維持していただきたいと思います、最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。

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